ところ ゆるびの舎
とき  平成18年8月6日
活 動 報 告
噺の会じゅげむ 定期公演
第18回ふれあい寄席
 今日は待ちに待った落語対講談、夏の競演!
 大阪と奈良からお越しの特別ゲストによる講談を、ベテラン勢二人に加え、才気あふれる落語大好き中学生剣助君の落語で迎えうつ、という内容になっています。
 予告なしで突然来られた司之助代表。演者の正面三列目という席にずっと座っておられ、あまりに真剣に聴いていたため視線が気になった演者もいたのでは、、
 遠路から来ていただいたのに出演頂けないのは残念です!
 この会場の冷房はよく冷えるのですが効き始めるのに時間がかかり、八月ともなるとサウナ状態で皆汗だくになってセッティングしています。
 最近ふれあい寄席は徐々にお客様も増え、ちらしやDMを握りしめて来られる方や、事務所に「何時までやってますか?」という問合せの電話が入ったりしています。
 吹き抜けのロビーには天井からのシャンデリアもどき?もありますね。
 今日も下の大ホールでは演奏会があり、この人は落語聴く感じじゃないよなー、と思いつつも笑顔でちらしを渡して宣伝しています。
 今日はお茶子と受付をやっている十七吉さん。午前中にコラムの清書をしてプログラムを刷ったそうで少し眠そうです。
 しかしこの日は開演時点で49名の入り。お客様の出入りが少ないと、受付でもじっくり聴けます。
 本日のトップバッターは皆笑亭凡々さん、演目は『青菜』。高座に上がった瞬間女性から花束を渡され、驚いた顔がおかしかったです。
 開演前、廣加郎さんの提案で出番のないめじろさんが前説をしました。ふれあい寄席に何回来られたか尋ねたり、小噺をしていましたが会場の雰囲気もよく、毎回やっていった方がよいのではとの声が上がっていました。
 奥から順に着替え中の廣加郎さん、出番待ちの新玄さんと海州さん、凡々さんの噺を真剣に聴いている剣助君。この日は結局テープにしましたが、めじろさんの三味線も置いてあったりして、本物の寄席の楽屋のような状態ですね。
 二番目は芳田家剣助君による、『時うどん』です。
 前回出演した小学生の芳明亭桃助君は二代目になり彼が初代桃助です。小学校卒業を機に芸名変更し、通っている学校名と部活でやっている剣道からこの名にしたそうです。
 落ち着いたしっかりした口調で、うどんの食べっぷりも見事でした。落語に対する姿勢といい素晴らしい資質の持ち主だとメンバーもお客様も思われたことでしょう。そう言えば剣助君にも花束が届いていましたよ!
 いつも一列目はこの辺だと近過ぎる!とあぁだこぅだと言いながら高座との距離を決めていますが、最前列にきれいな女性がいても剣助君は全く緊張した様子はないですね・・・。
 続いて太閤堂新玄さんによる講談『角屋船の由来』です。
 本能寺で織田信長が殺された時、後の天下人徳川家康は堺にいました。明智光秀はこれを機に家康を亡き者にしてしまおうと大軍を差し向けます。角屋七郎次郎をはじめ、窮地にたたされた家康を何とかして逃がそうとする人々の心意気が伝わるお話。船番所の調べを受ける場面は手に汗にぎりましたねー。
 ひざがわりは世間亭廣加郎さんの『宮戸川』です。
 艶っぽい噺ですが、廣加郎さんバージョンだとおじさん夫婦の会話に妙に説得力がありますね。
 最近天狗連の落語会に数多く行っている廣加郎さん。おかげで輪が広がり、岡山支店の掲示板は有名人?のお名前で賑やかです。剣助君は廣加郎さんに稽古をつけてもらっているようで、前のめりになって真剣に聴いていましたよ。
 そして本日のトリは、新玄さんと同じ講談道場からお越しの太閤堂海州さん。演目は『川村瑞賢』。
 さすが素人講談界トップレベルともあり、最初の一声で講談の空気に会場が一転しました。中には端の席にいたお客様で、真ん中の席に移動する方もおられました。
 江戸に夢を抱いて出てきた与三郎。お盆のお供物を集め、そのしなびた瓜や茄子を漬け、「江戸に初めて持って参りました、備前岡山名物やたら漬けだよー」と新し物好きな江戸っ子に売り評判をよびます。この調子でアイデアマンの与三郎は次から次へと不要と思われる品から38両の儲けをうみます。
 西廻り・東廻り航路の設定や、淀川の治水などで知られる江戸の大実業家川村瑞賢の若き日の逸話です。
 いつものロイヤルホストでの記念撮影。 お二人から講談道場やプロの講談師の方の話を聴き、「落語もいいけど講談もいいなー」と言っているメンバーも。岡山支店のメンバーには最近“お囃子やりたい病”の人も数名いて、ゆっくり時間をかけてお互いの夢が実現するといいなと言っています。