ところ ゆるびの舎
とき  平成19年12月16日
活 動 報 告
噺の会じゅげむ 定期公演
第24回ふれあい寄席
 研修室を開けてもらう前の様子です。
 最近は高座用の舞台を組まないため、荷物は減りましたが、今回から平太鼓と締太鼓が加わりました。高度な落語談義をする男二人に、もくもくと準備をする女性陣です。
 三味線は十七吉さん、太鼓はめじろさんと剣助さんが担当です。
 落語4席は三味線と太鼓で出囃子を、トリは講談なので、剣助さんが新玄さんに太鼓の打ち方を指導してもらって入れました。階下の大ホールで、クラシックの発表会が行われているため、太鼓を思いっきり打ちたいところですが、少し控えめに打っていました。
 今日のウェルカムボードは、小桃さんが担当。季節柄クリスマス・ツリーを描いています。
 会場内で準備やお囃子の合わせをしているため、ゲストの新玄さんと、観に来ていた桃助くんにも受付でお手伝いいただいてます。
 十七吉さんが譜を見るのはわかりますが、めじろさんの前に置いているのも、三味線の譜。両方出来るって、すごいですね!演者が出てくる所に楽器を配置すると狭くなるので、二人がいるのは高座をはさんで反対側になります。
 出囃子を止めるタイミングが慣れるまではわかりにくいので、何度もいろんな人に高座に上がってもらいながら合わせていました。
 一週間前、八角園舎の落語講座発表会で、初高座を終えた浩輔さん。当会の寄席では、今日がデビューです。
 二度目で少しは余裕かと思いきや、本人曰く、「定期の寄席と発表会じゃあ、全然違う!」そうです。特にふれあい寄席はリピーターのお客様が増えていますので当然ですね。
隣にいるかずのこさんの初高座は、本店の大人数のお客様の前でしたから、そう考えるとすごいですねぇー。
 この日はなんと、和服姿の女性が4人もいらっしゃり、会場はとても華やかな雰囲気。秋から冬にかけ、演奏会や結婚式では和装の方を見かけますが、こうして着物を着て、気軽に寄席に足を運んでいただけると嬉しいですね。
 開演です。最初は備中亭浩輔さんによる『犬の目』です。
 先週は風邪で高熱が出ていました。今日は少しは回復したものの、まだ鼻にかかった色っぽい声。シンプルに十分程度にまとめた『犬の目』でしたが、途中岡山では話題の、「駅前のビッグカメラ」が出て来たのには驚きました!
 客席は開演直後で、この様子。
 生でお囃子が入るため、扉は仲入り以外閉じていましたが、途中退場の方も少なく、最後まで2時間お楽しみ下さいました。感謝!
 二番目は、芳田家剣助さんの『ちりとてちん』。本日のコラムも、朝の連続TV小説の内容でした。
 マクラで、「ふけて見られる」、と話していましたが、図書館で会員証を忘れ、「運転免許証を出して下さい」と言われた話は笑えます。
 仲トリは、世間亭廣加郎さん。演目は、『厩火事』です。
 先月行われた桂三若さんの落語会や、私達の「じゅげむ寄席」でのプロデュース、八角寄席と地元新聞社主催の落語講座の講師、と超多忙、且つ落語漬けの日々を送っている様子です。でも、本望ですよねー?
 “仲入”のビラと共に、高座に上がっているのは、芳明亭桃助くん。身長も160cmを越え、ちょっとつらい声変わりの時期に入っています。
 突然「何か小噺やって」と言われるわ、社中の稽古中「桃助が拍子木やりたいと言っている」と言われるわ、本人は聴きに来てちょっと手伝い、のつもりだったのでしょうが・・・。でも師匠と落語講座の先生がいますから、仕方ないですね!
 「小噺でちょっと和んだ所ですが・・」と余裕で登場したのは、讃岐家かずのこさん。季節ネタ『時うどん』です。
 うどんを食べる仕草では、うどんのキレッ端をかき集めたり、最後の一滴まで飲み干す様子を、非常に丁寧に演じており、会場を魅了していました。
 精神統一中の新玄さん。黒紋付に袴姿が講談にふさわしく凛々しい気がしますが、周囲が“楽屋”って感じですね。大阪から来られる男性はたいていそうですが、これらの衣装一式がリュック一個に入るのですから、女性には考えられません!
 お茶子のいつき乃小桃さんです。
 裏を見ている人にしかわかりませんが、この高座に上がるのは(机を幾つもつたって行く)、少し緊張しますね。見台・膝かくしのセットの準備は、桃助くんが補助で付いていてくれています。
 最後は太鼓に合わせて、ゲストの太閤堂新玄さんのご登場です。初トリに選んだ演目は、この時期にふさわしく、『赤穂義士銘々伝・横川勘平』です。
 芝居他で有名な早野勘平とごっちゃになりますが、実在の横川勘平は討ち入りに加わった一人です。元々津山藩森家に仕えた家系であり、備中松山藩の受け取りの際も浅野内匠頭長矩に同行しるという、岡山にゆかりのある人物です。講談をじっくり堪能していただき、今年最後の寄席は終演となりました。
 今年一年お世話になった方々、ありがとうございました。来年も岡山支店を、どうぞよろしくお願いいたします。