ところ ゆるびの舎
とき  平成20年6月22日
活 動 報 告
噺の会じゅげむ 定期公演
第27回ふれあい寄席
 雨が降りそうで降らない、湿度75%という、不快指数高めの一日です。
 今日は仕事で欠席の人が多く、7名と少ない人数。冷房を入れても汗だくになりながらの会場準備です。
 マイクテスト中の廣加郎さんと話しているのは、“噺の会じゅげむKOBE”の和朗亭南坊さん。
 入会されたのは最近ですが(そういえば、一番フレッシュ!?)、本店とKOBEのゲスト出演歴があり、活動報告でお姿を拝見しているので、初めてのような気がしませんね。
 南坊さんの名ビラが準備出来てなかった!ということで、急遽剣助さんが書いてくれています。
 書道を習っていたこともあるそうで、「本当に何でも出来るなー。」と周囲は感心。お客様に頼まれたのか、色紙にサインもしていましたよ。(既に、ちゃんとしたサインがあるのですよ!)
 受付に届いた豪華なお花。
 誰からの贈り物かを確認できないまま開演しましたが、いつの間にかなくなっていました。階下のホールで、某進学塾の創立○十周年記念の催しをやっていたので、間違って届いてしまったようです。
 前説中の廣加郎さん。中入り後も登場し、本日は主任なのですが、着替えも早いので余裕です。
 「皆さん、家にいても暑いし、ここにいた方がいいでしょ?」
 さぁ開演です。
 まず最初は、吉備家めじろさんによる、『子ほめ』です。
 この日もそうでしたが、めじろさんを訪ねて来られ、出前の打ち合わせをして行かれる方が、毎回のようにいらっしゃいます。この数日後には、“犬島”という島への出前もありました。銅精錬所跡が独特の雰囲気をもつ犬島は、何度も映画撮影が行われ、演劇祭等アートイベントの開催地としても注目されています。私達の会もその一つに!!! 
 二番目に上がったのは、紫亭式部さん。演目は、『蛇含草』です。
 「今朝、店に受け取りに行った」という夏の襦袢を身につけての高座です。
 蛇含草とは、人間を丸飲みしたウワバミが、腹がはった時になめる、消化薬となる草。日本の夏(キンチョール♪)には、何か食べ過ぎるよりも、キンキンに冷えた生ビール、ですね。
 出番待ち中、やや緊張気味の南坊さんです。白い着物に紋付の羽織姿は、観る側にとって涼味うれしく感じます。
 そして中トリ、和朗亭南坊さんの登場です。演目は、『軒付け』。
 誰でもお稽古ごとを始めると、人前でやってみたくなるもので、軒付け(人家の門口で浄瑠璃を語る修行)に出かけます。鰻のお茶漬け目当ての者、三人がかりで支えが要る三味線弾き、そういった連中ばかりで行くのですから、どの家でもことごとく失敗に終わります。
 早島町はい草の名産地なのですが、南坊さんが育った辺りもそうで、「駅を降りると懐かしい景色が」、とマクラで話していました。落語は中学から大学までやり一度卒業、その後想いが再発し、インターネットで当会HPへたどり着き、・・・という入会経緯だそうです。
 写真は、熱演中の南坊さんと、真剣な表情で聴いている次の演者、剣助さん。
 中入りをはさんで、芳田家剣助さんの『親子茶屋』です。
 若旦那の噺が好きで、お茶屋遊びに憧れる、と言う剣助さん。同じ年頃の人がはまるゲームにはあまり興味がなく、お小遣いは寄席の木戸銭や着物に遣った方が有効だ、という考えのようです。
 下座の様子です。
 十七吉さんは、前日三味線の皮が破れてしまい、めじろさんの物を借りています。馴れない棹と糸に苦労した上、準備に時間がかかったせいもあり、なんとハメはぶっつけ本番。
 めじろさんも、湿度のせいで締太鼓の音が大変低くなっており、お囃子としては悪環境でしたが、これも経験ですね〜。
 岡山支店の若旦那にも、そろそろ受験生という現実が。9月の八角寄席出演後、しばらく高座はお休みします。
 さて、本日の大トリ、世間亭廣加郎さんです。演目は『短命』です。
 美しく色っぽい女性の所へ来るお婿さんが、次々と早死してしまう、という噺ですが、まさに「あなたーっ」と色っぽく茶碗を渡そうとしている廣加郎さん。会場に子どもさんがいる場合、きわどい表現はオブラートに包んで、という時もありますが、この噺は修正不可能。
 終演後、客席にいた小学生に、「今の話わかった?」と尋ね、わからないという答えに、「まぁ、そのうちわかるから!」確かに・・・。
 軽い疲労感が心地よい表情の、後片付け終了時。これから車まで運ぶんだぞ!という大荷物をバックに記念撮影です。