ところ ゆるびの舎
とき  平成22年8月22日
活 動 報 告
噺の会じゅげむ 定期公演
第40回ふれあい寄席
 お盆の翌週のゆるびの舎。今日は駐車場も空いていました。左手の建物に大ホール、右手のガラス張りの建物には町立図書館があります。
 今日は本店から司之助代表と小輔さんがご来演。結太さんはずっと浴衣姿で、館内でも打ち上げのお店でも、かなり目立っていました。
 本日のトップは、紫亭式部さんです。紫色の夏着物で登場です。演目は『獏枕』、ご自身の創作落語です。
 よくない夢見が続くので、占い師の先生に相談に行ったところ、夢を食べてくれる“獏”の絵をもらいます。枕の下にしいて眠ると、本当に目の前に獏が。しかし、その獏の絵は元々先生の失敗作。その姿ゆえイジメられ、偏食もはげしい獏は、「先生の所へ返してくれなければ、お前を食ってやる!」と暴れだします。
 楽屋の様子です。小輔さんと司之助さんの着付けの完成度からすると、二番目の浩輔さんの高座の頃でしょうか。踊りの控え室さながら、たとう紙や敷物が並んでいます。
 備中亭浩輔さんのネタは、『犬の目』です。
 患った目玉を消毒して干しておくと、犬に食べられてしまいます。かわりに犬の目を入れてもらうとどうなるか、という噺。式部さんがマクラで、「落語をやっていて、頭が真っ白になる夢を見る。」と言うのを受けて、「私は現実に真っ白になったことがあります。」浩輔さんだけではなく、ほとんどのメンバーが経験済かも。
 中トリは本店からのゲスト、文々亭小輔さん。演題は『お玉牛』です。
 村一番の器量良しお玉の所へ、夜這いをかけます。役者気取りで忍んで行った先に寝ていたのは、お玉ではなく牛!小輔さんは25歳頃からこのネタをやっていて、「その年頃でこの噺やろう、と思うのがすごいなー。」と打ち上げで言われていました。巧みに扇子と手拭いを使った、夜這いの場面が見所です。
 中入り後、本店からのゲスト、当会代表の寿亭司之助さんの登場です。いつも準備する椅子は55席。この日はすぐに満席になり、一席目の途中に楽屋や受付の椅子を全て出し切り、楽屋も後方で観ているスタッフも立って聴いている、という状態でした。感謝!!!ヽ(^o^)丿
 演題は『明石飛脚』、飛脚が韋駄天のハメにのって走りまくる、という噺です。大阪から明石まで行く所、兵庫でも舞子でも「大阪(・・)から、明石までは何里ですか?」と尋ねるので、目的地までの距離が一向に減りません。オチがあって受囃子が流れた後、「この飛脚が」と噺は続いていくので、お客様も意表をつかれた様子でしたが、岡山では滅多に聴けない噺です。
 お囃子の二人です。『お玉牛』は唄と瞬時の転調が、『明石飛脚』は全般ハメが入りまくり、とどちらも気のぬけない噺です。6月に出石の一鶴さん(蕎麦屋)での出前寄席でも、やらせていただきました。今日は出囃子5曲、ハメ4曲、受囃子2曲を演奏しました。
 この日は激しく太鼓を叩くハメはなかったものの、階下のホールで催しがある時は(ほぼ毎回ありますが)、下に響かないように気を遣わなければいけません。めじろさんはこの後トリで出演、ネタおろしでハメも入るため、気の抜けない一日です。
 本日の主任、吉備家めじろさんによる『昆陽の御池』です。
 金儲けになるからと、ちょっとまぬけな男が甚兵衛さんと一緒に“殺生禁断の池”へ釣りに行きます。見廻りの役人に見つかった時の言い訳も教わり、二人別々の場所で快調に釣っていると、役人がやってきて・・・。よりによって最初に見つかったのは、まぬけな男の方。上手く言い逃れられるでしょうか。
 舞台となる伊丹市の昆陽池は、白鳥が自然放養され、渡り鳥が飛来する都市公園となっています。江戸落語では上野不忍池へ釣りに行きます。吉朝師匠の音源を参考にしたということで、今日は出囃子も『外記猿』で上がりました。
 記念撮影です。ふれあい寄席は、なんと今回で40回目!司之助代表と小輔さんは、8年前、第1回目にも出演されています。過去最高の入場者数となった公演後の打ち上げは、落語談義もはずみました☆