ところ 八角園舎

とき  平成19年3月4日

第10回はっかく寄席

噺の会じゅげむ 定期公演

活 動 報 告

 今年は暖冬でしたが、この日は3月下旬並みの気温でした。駐車場も野球関係者の車が多く、インドア < アウトドア日和、の一日。
 玄関には手作りのお雛様とお内裏様。下駄箱のむこうには白い桃の花が活けてありました。「桃の咲く頃、あなたと出会い〜♪」とつい口づさんでしまうのは、岡山県民愛唱歌「みんなのこころに」。作曲は小林亜星さん、歌っているのは由紀さおりさんです。
 現在仕事の関係で恋生さんが休んでおり(朗報!再び岡山勤務になります)、凡々さんも県外での仕事が多いため高座に上がる人材が不足しています。そのため毎回打上で落語をするよう迫られている浩輔さん。心は定まったんでしょうか?
 廣加郎さん宅で(お父さんの)不要になった羽織を「合いそうなので」と持って来てくれています。古着屋へ出しても二束三文だし、思い入れもあるので着てもらったほうがと。
 リサイクルやネットで着物を扱う店は増えていますが、やはり男物は数が少ないんですよね。男性用の反物は色が限られるので、廣加郎さんは女性用の色見本から注文することもあるそうです。
 おっ!これはこれは、プレミアものの小桃さんの高座姿。ちょこっと小噺も教わっていましたが、なかなかのものでしたよ。披露してくれる日を期待してもいいのかな?
 開口一番、吉備家めじろさんによる『桃太郎』。
 慰問に毎週のように行っていた時期よくかけていたネタなので、安定感がありますね。めじろさん出身の備中地方では、ナマケ者で鬼退治にも行かない、という桃太郎のお話があります。
 お次は讃岐家かずのこさんの『手水回し』。
 丹波の宿で大阪からのお客様が言われる“ちょうず”がわからずすったもんだする噺ですが、写真の場面はすぐわかりますね。長〜い頭を回している所。
 入口で真剣な表情で見ている女の子が一人。かずのこさんの名演に魅了されているのかと声をかけると、「遊びた−い」高座裏の絵本部屋を指さして言われてしまいました。
 名ビラを返すお茶子の小桃さん。
 今日はいつもと色の違う座布団ですね。座布団も最近はインテリアの店や大型スーパーで買うことが多くなりましたが、仏事用となると布団屋さんにしかなかったりします。いい布団と同じで干せば新品のようにふかふかになります。
 三番手は世間亭廣加郎さんによる『長屋の花見』。
 今日の着物のテーマは“菜の花”だそうです。今年は私達も花見の計画をしていて(沢庵とお茶持参で!)打上の席では大家さんのように廣加郎さんが話をすすめていました。まだこの時点では開花予想は出ていませんでしたが、岡山では後楽園周辺、津山では鶴山公園の桜が有名です。
 真剣な顔で聴いている二人。
 この日は部屋が暖かいせいで琴の調絃が非常に狂いやすく(絃の締め具合にもよりますが)、十七吉さんを悩ましておりました。
 ひざがわりは備前家十七吉さんによる琴の演奏です。
 流派によって異なりますが、習い始めの頃基本の調子の音を確認する際“鈴虫松虫くつわ虫〜〜♪“と歌うそうです。曲目は「落梅」「さくら変奏曲」「千鳥の曲」です。
 本日のトリは、皆笑亭凡々さんによる『七度狐』です。
 仁鶴さんのバージョンでこれも学生時代にされたとか。「草むらに寝ておりました狐の頭にカツ〜ン。いっぺん人間にあだされたら七へん騙して返す、 七度狐といぅ悪い悪い狐でございます。」
 ちょっと暗めではありますが、なかなかの真剣ショット。
 「金返せぇ〜、金返せ」「旅のもん?」
 「伊勢参りか?」「伊勢音頭を唄え」
 迫真の演技でお噺もクライマックスへと、、、
 せっかくなので、次回ははめものを入れてみましょうか?

 いつものサイゼリアでの打ち上げです。
 凡々さんのハワイ帰りの話も出てきました。ワイキキの浜辺で泳いだり寝そべって肌を焼いたり(ネタを繰ってたとか)と。
 
 岡山の山陽町では4月に入ると桃色の花が一面に咲き、まるで桃源郷のようになります。恋生さん(夫妻)も加わる日ももうすぐで、本当の春近しですね!