ところ 八角園舎

とき  平成20年1月20日

第13回はっかく寄席

噺の会じゅげむ 定期公演

活 動 報 告

 全国的に寒い一日。
 朝からみぞれ混じりの雨が降っていて、開演後には岡山では珍しい雪が!自転車の方はもちろんのこと、車も少なく、八角園舎も図書館の前も人通りはまばら・・・。
 ひどく乱雑な感じがしますが、準備している最中です。
 パーテーションを借りたり、時計を隠したりと、毎回少しずつレイアウトを変えています。この部屋だけ暖房禁止のため、隣の二部屋から暖房の風をガンガン送って暖めています。
 着物姿の女性二人は、廣加郎さんの落語講座の生徒さん。八角園舎の講座とは別で行われていた地域生活情報誌主催の講座を受講された方々です。
 先日最後の講座が終わり、卒業記念?に人前で小噺やろう!、ということになり、今日の寄席に華を添えていただきました。
 手をふりかざして会話している二人は、ハメの打ち合わせ中。
 八角寄席では初めてのトリで、気合いの入っている剣助さん。塾の特別講座を終えて直行したところです。
 「ここをたっぷり演じたいので、このセリフから、テンポアップして下さい」と言っているようです。果たして本番の出来はいかに!
 真剣に三味線と太鼓と鐘を合わせている裏で、くつろいでいる凡々さんと浩輔さん。(「この部屋、あったかーい!」)
 今日はこの部屋に絵本を見に来るお子さんも、さすがにいませんね。
 二番太鼓の後、前説で廣加郎さんが登場。お客様の服装が戸外と変わりませんね。 
 この後小噺をやる女性二人にはお茶子もお願いしており、緊張と不安の面持ちで先生の話を聞いていました。
  開演。最初に上がったのは、吉岡さんです。
 打ち上げで聞いたところ、詩吟をやっている彼女。落語を始めたと友達に言うと、「やっぱりそっち方面なのね!」と皆に言われるそうです。女性ならではのお化粧の小噺です。自己紹介をして小噺へと話をつなぐあたり、落ち着いていました。
 続いて寺田さん。落語講座に吉岡さんに誘われて入った彼女が、最初に先生からいわれた一言が、「貴女が犠牲者ですか」。  
 子供好きなので、と子供の小噺をやってくれました。着付けの免許を持っている彼女が、吉岡さんの着付けもされたそうです。「かなり前に取ったので・・」と謙遜していましたが、やっぱり“和”の人、なんですねー。
 続いて、紫亭式部さんの登場。演目は『禁酒関所』です。
 打ち上げで吉岡さんに、「あ、この間も小○の噺をされた方ですよね!」と言われていました。そういう噺が得意なわけではないのですが、お酒の噺は得意そうですね。
 予想以上の会場の寒さに、始まる前は、「一杯飲まんとやっとられんな・・・」と何度もつぶやき、廣加郎さんに「今日帰りはどこでやる?」と言っていました。
 高座と下座はこのような配置です。今日は太鼓は全てめじろさん、鐘が剣助さん。めじろさんは写真も撮っているので、忙しそうですね。
 「着物出してたけど、雨でそれどころじゃなくて・・・」と言う十七吉さんは、コートにマフラー、ひざ掛けを二重にしていました。
 仲トリは世間亭廣加郎さん、『天災』。 
 マクラで話す内容は事前にはあまり考えず、「序の舞」でゆったりと出てくる間に、何から話すかを決めるそうです。
 マクラで話題にした元気なお母さんにから、寄席の日はいつも、「今日何やったの」と聞かれるそうです。お母さんが知らない噺だと、その場で一席、となるわけですね。打ち上げでも凡々さんが、「この噺どっかで聞いたことある」と思ったら、以前打ち上げの同じファミレスで廣加郎さんから聞いた噺だった、とのことです(笑)。
 仲入り後は、笑皆亭凡々さんによる『まんじゅう怖い』です。
 8月生まれで寒さに弱く暑いのが好き、という話題から入っていきました。打ち上げで指摘されていましたが、凡々さんの誕生日は、SMAPの中居くん、俳優の柴田恭平さん、名取裕子さん、プロ野球の清原和博選手など有名人が多く生まれた日なのです。あ、倉敷出身の水道橋博士もそうでした!
 仲入りでは、トイレ待ちの列ができていました。
 この週末はセンター試験があり、全国的な寒波にみまわれた一日で、交通の便など悪影響がないか心配です。雪は打ち上げの頃にはさらに激しくなり、翌日は自転車の転倒や、車の事故の話も多く耳にしました。
 本日のトリ、芳田家剣助さんの登場です。演目は『親子茶屋』。
 新しい着物に、意気込みが感じられますね。道楽者の息子と、堅物で通っている父親が茶屋で会ってしまう、という噺ですが、マクラで“三道楽”を説く彼に、最後列でビデオ撮影していたお父さんは苦笑いです。
 扇子で目隠しして相手を追う遊び、“狐釣り”の場面。
 ここと、色町に入る場面と二ヶ所にハメが入ります。特に、狐釣りの演奏は二階で騒いでいる時と、階下でそれをバックに会話が進む時とで、音量を変える必要があります。他にも演者が求めるテンポ等、当日合わせるまで十七吉さんとめじろさんは少し不安そうでした。直前の練習より、本番の方がお互い気持ちよく出来たようです。
 落語講座の渡辺さんも交えて、記念撮影です。
 八角寄席は今春から八角園舎主催行事となり、岡山市の広報誌にも載せていただけることが決定しました!(パチパチパチ・・・) 
 他にも演奏会や朗読会が定期的に行われていますが、国の文化財である会場にふさわしい行事として根付いていけるよう頑張って行きたいと思います。皆様のご支援、ご声援をよろしくお願い申し上げます。