ところ 八角園舎

とき  平成20年5月18日

第15回はっかく寄席

噺の会じゅげむ 定期公演

活 動 報 告

 会場の八角園舎があるのは、岡山市立中央図書館の敷地内。
 岡山市内に10ヶ所ある市立図書館の中で、蔵書71万冊と最大規模。ん?岡山市立図書館って、10ヶ所もあるの?と思ったら、来年の政令指定都市移行を目指し、合併したため増えたんですね。一般公募していた各区の名称は、6月に決まる予定です。
 お!今日の寄席はメンバー10人勢ぞろいですね。
 HPを見ての出前依頼も増え、GW中も広島県三原市まで行って来ました。この日もめじろさん、廣加郎さんの二人は、午前中に倉敷市児島稗田町での寄席を終えての参加です。
 演者の名ビラを準備中の小桃さん。
 出前に行く都度、名ビラや見台・膝かくしのセットは、メンバー間を行ったり来たり。ちなみに、この名ビラは、めじろさんが書いています。
 恋生さんは久しぶりの出演。 
 ということは、お手伝いに来て下さる奥様もメンバーと会うのは久しぶり。多趣味な方でこの後、中国電力の展示場に活けてある“お花”を、17時までに引き取りに行かなければ、と言っていました☆
 着替えているトップのかずのこさん、と余裕の三人。
 今年度から八角園舎主催となった八角寄席。二ヶ月に一度開催の予定ですが、7月はお休みします。着物が合わせでも単でも、この時期、冷房無しの会場での高座は大変ですが、それでもこの日は風があったので少し楽そうでした。
 出番のない二人、廣加郎さん、剣助さんによる前説。
 なぜ新聞を手にしているかといいますと、数日前の山陽新聞の投書欄に、剣助さんのことが載っていたからです!内容は、GW中のお祭りで、フラッと入った三丁目劇場で、剣助さんの「ちりとてちん」を聴いて、大変おもしろかった。噺の会じゅげむのHPを見たので、是非寄席にも行きたいです、というご意見でした。ご来場、お待ちしています!
 トップを飾るのは、讃岐家かずのこさん。演目は『老婆の休日』です。
 おばあさん独特の表情といい、姿勢といい、演じる側は結構疲れるネタではありますが、打上で皆から「何回聴いてもおもしろい」と絶賛されていました。最近の後期高齢者医療制度の問題を考えると、「病気の○○さん、早よう、元気になって病院に来ないかんなぁ。」という会話は、なつかしいような気もしますね。
 次の出囃子を演奏する直前の、十七吉さんと剣助さん。その間にカメラ目線の次の演者、恋生さん。
 十七吉さんは、恋生さんに会った途端、「やっと老松が弾ける〜♪」と言っていました。老松は気持ちよく弾けましたが、久々の恋生さんの落語に大笑いしていて、サゲの瞬間、まだ三味線を構えていないという状態で、ちょっぴり落ち込んでいました。
 その三田家恋生さんの演目は、『勘定板』でした。
 お手洗いに関する呼称は、便所、雪隠、はばかり、厠、と色々ありますが、地域によって今よりもっと呼び方(やり方も?)に違いがあった頃の噺。老若男女笑える内容ですが、特に子ども達は大笑いしていて、落語講座受講生(剣助さんの孫弟子)の男の子も、通りがかりで入り、初めて落語を聴いたという女の子にも非常によく受けていました。
 中トリは、紫亭式部さん。『鉄砲勇助』、当会の寄席では初めてのネタです。
 とは言え、三十年?位のブランクがあるのですから、緊張の度合いは、ネタおろしに近い状態なんでしょうね。「それ、有り得んだろ!」という嘘がポンポン出てくる噺ですが、信頼厚く顔も広い式部さんへは、個人的な高座や、式部さんを通しての会の出前依頼が増えています。そして、恐らく着物の数も・・・。
 今回は中入りの後に、お囃子の紹介を入れました。
 廣加郎さんが、「皆さん、この裏見たいでしょ」と衝立をはずすと、お客様からは「おぉーっ!」という歓声が。中には、立ち上がって前に寄って来られる方もいて、ちょっと緊張気味の三味線・十七吉さん、太鼓の剣助さん、鉦の浩輔さんの姿です。一番太鼓?と石段の演奏をしました。太鼓の撥で“人”という字を表す、など廣加郎さんの説明に、皆さんいたく感心されていました。
 修学旅行で沖縄(お土産は、勿論“ちんすこう”!)に行っていた剣助さんは日に焼けていて、髪形も少し変えたせいか、より精悍な感じですね。
 ヒザがわりは、定期の寄席では久々の登場ですね、吉備家めじろさん。演目は『桃太郎』です。
 今までは場所をお借りしての興行でしたが、八角園舎主催になったため、お客様の人数も記録に残されます。まずはマクラで、「何でこの寄席を知りましたか」とアンケート調査。岡山市の広報誌や、図書館にあったチラシを見て、というお客様が何人もいて、その効果を実感! 
 岡山支店世話人として打合せや演者調整、HPの管理と忙しいめじろさん。太鼓も楽しそうに打っていますが、やはり高座は嬉しそうです。
 見て下さい!この幸せそうな表情、いいショットですねー。本日のトリ、笑皆亭凡々さんによる、『壷算』です。
 落語をやり続けていれば、「いつか必ずやりたい!」と思っていたネタは誰でもあるでしょう。この夏、ある難しいネタに挑戦する決意をした凡々さん。学生時代、落語をやり始めた頃からのお付き合いの奥様に打上で、(次回のネタを決めるのに)「ワシの持ちネタの中で、どれが一番いいと思う?」と尋ね、「そんなの、急に聞かれてもわからない。」と一蹴されていました(笑)
 その凡々さんが、岡山の女子高生の黄色い歓声を浴びて落語をしていた頃、載ったことがある(もちろん落語で)という、岡山日日新聞社の方の取材を受けました。本日の寄席の様子と、岡山支店の成り立ちや活動内容をインタビューされましたが、来月「岡山の落語」という特集記事に載るそうです。
 この日は以前ゲスト出演された、凡々さんの学生時代の友人、円陣さんが来られていましたが、数日後円陣さんも仕事の関係で新聞に載っていて、新聞ネタ続き、の岡山支店です。