ところ 八角園舎

とき  平成20年9月21日

第16回はっかく寄席

噺の会じゅげむ 定期公演

活 動 報 告

 四ヶ月ぶりの八角園舎です。
“市民のひろば”に載せていただくようになってから、「固定のお客様が増えてますよ」、と園長の川上さん から励みになるお言葉が。
 台風の影響で、岡山県内でも注意報が何種類も出ていました。
 メンバーが大荷物を持って家を出る頃雨は最も激しく降り、「今日はどうなるんだ!」と思っていると、開演時間前に嘘のように雨はピタリとやみました。日頃のお客様の心がけが良いから?
 客席と高座の準備をすませ、サゲの確認をしている頃の様子。
 出前依頼が増えた最近は、10日に一度は、誰かがどこかで落語をやっている、という状況です。定期の寄席の合い間に、名ビラと見台は、メンバーの間を行ったり来たりしているわけですね。
 開演前のひと時、まずは腹ごしらえを、、
 下座の合わせをしている所です。
 剣助さんは二日前、学校の文化発表会で、劇(クラスの出し物)と和太鼓の演奏(生徒会の出し物)をやったそうです。めじろさんや他所の方から太鼓を借り集め、十七吉さんのお姉さんの和太鼓チームのコンサートに行ったりと、忙しくも残る中学生活を思いっきりエンジョイしている!という感じですね。
 二時きっかりに開演!最初に上がったのは、吉備家めじろさん。演題は、『狸の賽』です。
 今日は初めて『皿屋敷』のハメの太鼓もあり、出囃子も曲を増やす度太鼓の手を覚えなければいけないので、落語と両方する時は大変そうです。毎月の原油価格の変動に、本業も忙しそうです。
 二番手、世間亭廣加郎さんによる『道具屋』です。
 準備中に予定時間とサゲを書いた予定表を作成するのですが、今日は皆全体的に延び気味でした。知っている話でも、ご本人が申請した予定時間に近づくにつれ、「いつになったら与太郎は店開くの???」と下座組。手始めに道具屋やって、目が肥えたら、次は“くず屋”を始めるとは、なる程ですね〜。
 雨上がりで、外は涼しいのですが、演者は蒸し暑さとの戦いです。
 途中どこからか入ってくる蚊、蛾、トンボたち。周囲に緑が多い八角園舎は、蚊取り器が何個も置いてあります。
 受付の小桃さん、剣助さん。その向こうにいるのは、中学一年生になった桃助くん。昨秋以来に姿を現せば、背も高く、顔立ちも中学生らしくなっています。来月の寄席に、桃助(は後輩にゆずった)改名後の名前で出演していただく予定です。お楽しみに〜♪
 仲トリは、紫亭式部さん。演題は、『くっしゃみ講釈』です。
 本業が本業だけに、世相をゆるゆる、且つ鋭く指摘するマクラだけで、時事漫談の一席が出来そうな式部さん。落語に入り、最も楽屋受けしていたのが、八百屋へ“胡椒”を探しに行き、店主が“それって胡椒のこと?”とやっと言い当ててくれ、「来たーーーーーーーーーっ!」と絶叫した後。「お前は、織田裕二か!」
 今回から、楽屋の位置を反対側にしました。三味線と太鼓の音のバランス、且つ演者の出方を考慮、ということでこの様子におさまりました。式部さんの高座を眺めているのは、半被姿の廣加郎さん、鉦担当の浩輔さん。
 仲入り後は、讃岐家かずこのさん。岡山支店立ち上げ当初にやっていたネタですね、三枝師匠作『鯛』。
 生け簀の中で生きる鯛達の、死生観を表した作品、だそうです。鯛の格好(ヒレ)を真似ただけで鯛の会話に思え、子どもから大人まで楽しめる噺です。「僕を鯛だと思って下さいよ、キムタク(?)じゃなくて」モタレらしく、軽めで笑いの多い噺で、トリにつなぎます。
 この場所は噺を聞くのにはいちばんでしょうね。いつか十七吉さんに三味線漫談を、とのリクエストも!
 最後は、芳田家剣助さんの登場。演題は、『皿屋敷』です。
 廣加郎さんに、「今日は岡山支店6周年記念であり、芳田家剣助の引退記念興行です。」と紹介されていました。来年春、高校進学まで、しばらく落語の活動は休業です。次回出演する時は、名前が変わっています!
 今日は、なんと剣助さんの十ウン回目の誕生日!会場には、落語の礎を築いた芳明小学校時代の師匠と、一番弟子、二代目桃助君も来ています。
 彼が初めて『皿屋敷』をやったのは、小学校六年生の時。その時のお囃子は、岡山大学落研の社中でしたが、今は“噺の会じゅげむ岡山支店”の社中と。ハメの箇所は直前に一度合わせただけでしたが、何度もハメをやっているだけに、息もバッチリです!
 半年後の復帰を心待ちにしています。どうか、ラサール亭にならずに・・・。