第1回八角寄席

とき  平成16年6月20日

ところ 八角園舎

活 動 報 告

噺の会じゅげむ 定期公演

 初めて寄席会場となる、岡山市重要文化財の岡山市立旭東幼稚園旧園舎(八角園舎)です。明治41年に建てられた旧園舎を、解体保存していた部材や記録に基づき、平成11年に復元したものです。特色ある洋風木造の園舎は、明治末から大正期にかけ県下で建築された園舎の先駆けをなすものでした。

 準備をしていると、突然かわいらしい助っ人が。八角園舎は岡山市立図書館の敷地内にあり、お父さんが本を見に行っている間遊びに来ていたようです。椅子並べを手伝ってくれています。
 舞台完成の図です。台風直撃の恐れもあり、初めての寄席を中止しなければならないのかとヒヤヒヤしていましたが、当日は雨も降らず少し風のある程度でホッとしました。
 舞台の奥にある部屋を、控え室として利用させていただきました。ここには絵本やおもちゃがあり、子供を遊ばせているお母さん方の姿をよく見かけます。

舞台から客席を見るとこんな感じです。八角園舎という愛称通り、中心となるこの部屋は正八角形の造りとなっていて、扉を開け放つと四方から風が入るので気持ち良いのです。木のぬくもりに周囲の公園の緑、青空教室のような、どこかなつかしい雰囲気ですね。

 図書館前でちらし配りをする小桃さんと十七吉さん。市内で一番大きな図書館で日曜日ともなれば、幅広い年齢層の方が利用されます。この後半被姿で呼び込みをしてから開演しました。
 八角園舎では朗読会や演奏会はよく行われていますが、落語は初めてだそうです。今回も見台・膝かくしの使用がなかったので、少し落ち着いて落語が聴けそうな小桃さんです。プログラムと次回のふれあい寄席のちらしをお配りしています。
開演直前。実は10分前までどなたも来られず、「このままだったら内輪の練習会にする?」と言っていたのです。そうならなくて良かった〜〜。

最初は讃岐家かずのこさんによる『道具屋』です。28になってもブラブラしている男がおじさんの代わりに道具屋を始めます。小便する(ひやかすだけひやかして買わずに帰る)客や、珍しい物を求める客を相手になかなか売ることが出来ません。
時間も伸縮自由、時代設定も融通がきくので、年中頻繁に上演されるお噺ですが、主人公の間が抜けていて、どこかにくめないキャラを全面に出しているかずのこさんです。
お次は先日のふれあい寄席で初舞台をふんだ、笑皆亭凡々さんの『代脈』です。愛媛県出身の凡々さん。一番好きな岡山弁は「こりゃあねぇ」(心配しなくてもいいよ、という意)だそうです。営業畑の凡々さんならではという気がしますね。
 先生の代わりに伊勢屋のお嬢さんの所へ診察に行く男のお噺。腹部にある例のしこりを見つけた所は、会場中を集中させる名演技でしたね。
 本日のトリ、吉備家めじろさんの演目は、『青菜』です。お店の主人と奥様との会話を気に入った植木屋が、女房と友達相手に真似をしますが上手くいきません。縁先での一杯、鯉のあらい等々、夏の涼しい夕暮れ時が目に浮かぶ落語です。途中噺を忘れてしまっためじろさんでしたが、お客様に「やなぎかげ!」と声をかけられ、返って会場が和やかな雰囲気に。
 舞台前での写真撮影です。本日は23名の方にお越しいただきました。特に事前宣伝や、当日多くの方に声をかけて下さった園舎の職員の方々のお力が大きかったです。本当にありがとうございました。
食事にはちと早い時間なので、珈琲館で打ち上げです。撮影が小桃さんで、十七吉さんが参加出来なかった為男性陣だけの写真となってしまいましたが、案外甘いものもお似合いの三人です。次の八角寄席は秋頃計画しております。図書館や公園をご利用の方にとって馴染みの催しとなるよう頑張りますので、宜しくお願いいたします。 
八角園舎スタッフの方も、一緒にご覧いただきました。この建物とあいまって、なごやかな雰囲気の中で、、