ところ 吉備公民館
とき  平成19年10月7日
活 動 報 告
噺の会じゅげむ 定期公演
第1回きびきび寄席
 「第一回 きびきび寄席」。会場の岡山市吉備公民館です。岡山市中心部より西、倉敷方面に車で15分程の所にあります。
 岡山支店十名のうち、凡々さん、廣加郎さん、式部さんと、吉備地域在住者が三人になり、この辺りで寄席をやろう、という話になりました。
 今日は式部さんのデビュー。
 彼の入会の経緯は、廣加郎さんが居酒屋で一緒にいた友人の方が、別の席で飲んでいた式部さんと知り合いで、「彼も落研出身だよ」と紹介され、初対面で意気投合。その後、当会の寄席に来て凡々さんに会ってびっくり!なんと二人の家は、夫婦喧嘩が聴こえる距離だったのです。
 会場の大集会室、100名以上入る会場に、どこまで椅子を並べるべきか検討中です。結局、60席だけつくり、その後は入り具合をみて調整していくことに。
 楽屋の和室です。炉(お茶の)がきってあり、習字用の長机といい、普段は和の教室に使用されている部屋のようです。
 今日はメンバー10名全員が揃い、準備もスムーズ。みんな、くつろいでますねー。「お客さん少なかったら、ここでする?」
 みんなで考えてセッティングした高座。ライトが当たる位置がピンポイントで難しく、座布団とマイクの配置に最後まで苦労しました。
 日頃は段を上がって高座に上がるパターンが多いのですが、フラットな床で、出入りの歩く姿も見られるとなると、少し緊張しますね。
 開演一時間前からすでにお客様がチラホラ。公民館の中にはいくつも部屋がある為、入口 → 受付 → 会場入口、に皆立ってご案内しています。
 心配されたのが、今日はこの地区の運動会の日。近くにある小学校に、家族連れで出かけられる方が多いことが予想されます。実際、式部さんは午前中運動会に参加して会場入り、奥様は式部さんの出演時間に合うように運動会を抜けて来られたそうです。
 受付を担当しているのは、恋生さんの奥様と、今月入会した芳田家剣助君。
 後ろのロビーでは備前焼教室をやっています。騒がしくてご迷惑だろうとと思いきや、先生も生徒さんも気さくな方で、こちらの素朴な質問にも丁寧に答えて下さいました。んー、心豊かな方は違うなアー。
 トップに登場したのは、讃岐家かずのこさん。演目は『老婆の休日』です。
 初めての会場では雰囲気が予測できないため、演者もスタッフも緊張します。どこの寄席でかけても笑いのとれる、かずのこさんのこのネタで、好感触のスタートです。おばあさん同士の会話で成り立っているこの噺は、姿勢といい、独特の表情といい、「結構疲れる」、と言っていました。確かに!
 お茶子の小桃さんです。
 途中、マイクを前に出して、と注文があり、その通りにしたところ、中入りでお客様から「マイクの通りが悪い」と指摘されてしまいました。その後、再び彼女が調整し、トリの凡々さんの時には丁度良くなったのですが、責任重大ですね〜。
 二番手は、三田家恋生々さんによる『勘定板』です。
 めじろさん家の近所に彼の職場があり、車の有無で仕事に出ているかどうかがわかるそうです。いつもかなりの率で出勤しているらしく、今朝もそうだったとか。中には“ひく人もいる”このネタも、今日のお客様にはかなり受けてました。
 お次は、世間亭廣加郎さんによる『替り目』です。
 今回の寄席の主謀者(?)であり、広報部長でもあります。廣「私の同級生が40人は来るから!」皆「ホントに来るのかな〜?」結果は63人という岡山支店過去最高の来場者数で、無事彼のメンツは保たれたのでした。ということは、この噺に共感されるお客様、多かったでしょうね。
 仲トリ、吉備家めじろさんによる『悋気の独楽』です。
 ハードで休みが変則的な仕事の中、最近は落語に加え三味線も頑張っています。マンション暮らしで音が出せないため、“隠し駒”を使って練習しているようです。学生時代パーカッションをやっていた彼は、太鼓にも興味があるようですが、太鼓こそどこでも簡単に、とはいきませんね!十七吉さんのお姉さんは、和太鼓の合わせは、山の中や橋の下で練習するそうですよ。苦情もくるらしいけど・・・。
 仲入り後は、今回がデビューの紫亭式部さん。
 大学で落語をやり長くブランクがある、という辺りは凡々さんと同じ。30ン年ぶりの高座でモタレになったのは、吉備地域の三人をどの順番で組めばお客様が入り易いか、を検討した結果なのでしょう。演目は『宿替え』。普段は落ち着いたしゃべり口調の式部さんですが、落語の中では小気味よく流暢な口ぶり。この着物も30年前位につくった物だそうですよ。
 今日のトリは笑皆亭凡々さん。「第一回 きびきび寄席」の最後を飾るネタにふさわしく、『一文笛』です。
 まず最初の一言が、「あんなに早口の式部さんは、私も初めてです!」とのこと。この二人の家は吉備公民館からすぐ近くで、打ち上げ前、凡々さん夫妻は徒歩、式部さんは自転車で荷物を置きに帰ってました。廣加郎さん家は、約1キロ位の所にあるそうです。
 指をつめる前の、叱咤している辺りでしょうか、迫真の演技の凡々さんです。
 実は公民館が空調を冷房から暖房に切り替えた後だった為、苦汁の策で窓を開けての進行としました。光が入るのでカーテンは締めており、お貸しした団扇でしのぎながら、最後までおられたお客様。本当に感謝に耐えません。演じる側も熱が入ります。
 終演後、公民館前で記念撮影です。暑い一日だったにも関わらず、皆満足そうな表情です。いつもは自動で撮影するのですが、今日は通りがかりの小学生さんにシャッターをお願いしたせいもありかな?
 来月は、またまた新しい会場、三丁目劇場での「第一回 じゅげむ寄席」です。岡山支店の寄席の中では、最も岡山市中心部の会場であるため、お客様の予想がつきにくいことは確かです。きびきび寄席にお越しの方も、来られなかった方も、多くの方のご来場をお待ちしています!